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不登校と向き合い成長していった子どもたちの物語 8 お母さんが子どものクラス替えを要求し続けた結果不登校になったEさん

「●●君をやめさせてください」

入塾の面接の時、Eさんのお母さんがきっぱりと言った。

 

は?

今、お母さん、この塾のことは●●君のお母さんから聞いたって言いましたよね?

 

お母さんの話を要約すると、

Eさんは学校で●●君にいじめられており、いっしょの部屋にいるのが無理なので、

●●君をやめさせてくれるならこの塾に入りたいとのこと。

よくわからないのは、●●君が通っている塾はどこ?ということを●●君のお母さんに聞いて、

紹介してもらってきていたことだった。

一緒になるのが無理なら、最初から●●君がいない塾を探せばいいじゃないか?

頭の中が???だらけになる。

 

とりあえず、「同じ時間帯にならないように配慮することはできますよ」

と話してその日はお帰りいただいた。

 

Eさんと同じクラスの生徒は、

●●君以外にも何人か通っていたので、

それとなく事情を聞くと、

 

まず、●●君にいじめていたという認識はなく、

むしろ、

学校で友達の少ないEさんに声をかける数少ない生徒の一人だったということ。

唯一、覚えているのは、

朝、歩いているEさんを追い越しながら「おはよう!」と言ったら、

Eさんがびっくりしたことがあった。

もしかしたら、後ろからおどかされたと勘違いしているのかもしれないということだけだった。

 

それ以上のことは出てこなかったので、

●●君をやめさせることはないから、

塾に入るかどうかはEさん次第ということをお伝えした。

 

もう来ないかと思っていたが、

意外にもEさんはしばらく通ってきた。

たまたま、Eさんと●●君が教室でいっしょになることもあったが、

ふつうに会話していたので、

ま、いっかと思っていたら、

そうではなかった。

 

お母さんはあの後も、

学校の先生に執拗にクラス替えを要求していたらしい。

でも、少子化でクラスが少ない中、

クラス替えにも限界がある。

結局、Eさんのお母さんの言い分は通らず、

Eさんが行かなくなったのか、お母さんが行かせなかったのかはわからないが、

Eさんは不登校になっていった。

 

・・・ということで、本日の結論:

 

味方であるはずの親が、

子どもに生きづらい環境を作ってしまうこともある。

 

事情はどうであれ、

いったん不登校になってしまうと、

一番不利益をこうむるのは本人。

周りの対応は難しいとつくづく思う。

 

アート英語学苑

海住さつきでした。

 

 

 

 

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